『正道の写真は、たくさんの人を救っているよね。

私も、正道の写真に救われた事あるよ。』





『しずくを撮った写真の反響もすごいぞ。

しずくも、役に立っているぞ。』




俺の言葉に、君は嬉しそうに笑った。



『私も役に立っているんだ?良かった。』




そんな君がいじらしくて、俺は片手で君の肩を抱いた。




『そうだ。だから心配するな。』




君は、俺の腕の中で、声には出さず、小さく頷いた。


君がやっと落ち着いた事に、俺はほっと胸をなでおろした。


しばらくすると、病室に医師が入ってきた。





『どうですか?状態は。このまま入院しますか?』





『いえ、大分落ち着きましたし、これで帰ります。

大丈夫だよな、しずく。』





君は頷くと、ベッドから降りた。


俺達は車に乗り、家に帰った。