「いや、でも、お兄ちゃんて、なんか勿体無い気もするけど、ある意味美味しいっすよね、ね、先輩。」
「そうかあ、そうでもないだろ。お前的には。お前がしたいと思ってる事は、お兄ちゃんて立場なら、してはいけないってことになるんだよ、だって。」
「もう、先輩はほんっと根っから真面目なんすから。俺なんて、別に本当の兄妹じゃないわけだから、いいだろってな感じで、持って行っちゃいますけどね、当然。」
「やっぱ獣だな、西島は女に関しては。俺はお前の事、いい奴だから、好きだけど、女にとってはどうなんだろうな、災難なんじゃないの。」
「ひどくないっすか、それ、先輩。俺は女の子にはすっごい優しいですよ。だって女の子大好きなんだもん。大事にしますよ。」
「それもそうだよな。じゃあなんで長続きしないんだよ。」
「なんていうか、俺が本気じゃないからじゃないのかな、いつも。均等に好きなんだけど、あ、これはっていう決め手が皆なかったんだと思うんですよ、俺。」
「そうか、俺も似たようなもんだもんな、他人のこと言えないな。」
「こいつと一生一緒に居たいってお互い思えるような相手に会うまでは、ちょいちょいいろんな娘に手を出してるぐらいでいいんじゃないっすかねえ。その方が男の人生として美味しくない？」
「だな。」