「お前と付き合いだしてから、ハンナ、生き生きして、前よりずっと綺麗になっただろう?」
「そりゃ、そうですよ。俺は大事にしてますもん。ハンナのおかげで俺も頑張れたし。相乗効果ってやつですか。」
「ハンナという薔薇に、俺という良質の土地、そして西島が水になって、ハンナに命を与えたんだな。だから輝いたんだ、ハンナは。」
「もう、先輩、難しいこと考え過ぎっすよ。」
「へへ、俺の悪い癖だ。お前の獣と同じだよ。」
 僕らはまた、いつものようにハイタッチした。