安西龍樹{アンザイリュウキ}。






同じく、高校1年生で唯一の幼馴染。






家も歩いて、5分以内に着くほど近くて


親同士も知り合いで、食事をするほどの仲だった。





「しっかり、つかまれよ?」



龍樹は、そう言うと全速力でペダルをこぎ始めた。



自然と、龍樹の腰をつかむ力が強くなる。





「龍樹ーっ!落ちそうだよー」



「大丈夫だ、ちゃんと腕回してろ」






「きゃーっ!!!」







あたしの叫び声が、学校に着くまで響いたのは、言うまでもない。