それが、也季との出逢いだったわけです。
*******************
「あーっ雨芽ちゃんきたーーー!」
「雨芽ちゃんひさびさーーーー!」
酔っ払いのテンション。
親しげに手を振ってくる女の子たち。
店内の喧騒。
そして、わたしをちらりとも見ない…
也季。
言いたいことがたくさんあって、
でもこんなとこでは言えなくて。
だいたい、どうしてあいつは
わたしのことを無視しているの?
呼び出したのは自分のくせに!
「きたよ」
作り笑顔で声をかけると、
也季はやっとわたしを見ました。
だいぶ飲んだみたいで、
目がすわっています。
「遅えよ」
いらっ
一言目が、それ?
仕事お疲れ様とかないの?
きてくれてありがとうとかないの?
一瞬でいろんなことを思いましたが、
ぐっと堪えて。
「ごめんごめん。なんかもうみんな
結構飲んでるんだね」
「まあここ2軒目だから。
おまえなに飲むの。頼めよ」
「あ、うん」
通りかかった店員さんを呼びとめ
「ハイボール」
と言うと、也季は笑いました。
也季はお酒がだいすきで、
お酒が飲める人もだいすき。
也季の彼女はお酒が飲めなければ
務まらないのです。
