ふざけてるのかな
そう思ったけれど
「歩・・・?」
私が歩に一歩ずつ歩み寄ると―・・・
「・・・。」
愛嬌のある
ジャニーズの男の子達に負けないくらい
かっこいい顔が
今までに見たことがないくらいに
歪められていった。
「・・・なにもわからないんだ。
少し、1人にさせてくれよ。」
これって―・・・
ドラマで見たことある
ワンシーンを思い出す
・・・―記憶、喪失・・・?
冗談だって言って今すぐ
笑ってくれればいいのに
歩の表情からは冗談なんて可愛らしいものが見られなくて。
その時ね
君が君じゃない、
違う誰かに見えたよ


