青い記憶






高校生活初日を終え
歩と帰宅する。


入学式前まで緊張でカチコチの人ばかり
だった校門付近も

新しくできた友達と話しながら
帰る人でざわめいていた。

私も早く新しい友達できるといいなぁ。


「なぁ、愛梨、」


「ん?、と、あっ!」

歩に話しかけられたと同時に
近くにいた女の子にぶつかってしまった。


「ごめん!大丈夫?!」

とっさに、ぶつかった方に目を向けると

「い、いえ、こちらこそ。」

か、かわいい・・・


髪が長くてふわふわして

少し横に流した前髪からのぞく
大きな瞳

白い肌
身長も低くて華奢な身体


この子、確か同じクラスの・・・

「あ、えと・・・。」

自己紹介で1度聞いただけで覚えられる
脳を残念ながら私はもちあわせていなくて

焦っている時だった。

「あれ?夕凪じゃん!」

「あ、大内くん。」

あれ?歩?

え?何?この2人知り合い?!