し､新藤くん･･･？
誰もがあえてふれなかった事を･･･
教室でどっと笑いが爆発する。
「あぁ''？お前､なんつったよ？」
キッと睨みつけて怒る三嶋先生
に対して
相変わらずヘラヘラしてる新藤くん
「おーコワイコワイ。
名前可愛いんだからそんな顔しない！
美愛せんせ♪」
な、なんだろう。
今にもゴゴゴゴって効果音が
流れてきそうな感じ･･･
「怖い顔ォ？
こんな美人に文句あんのかな？♪」
「美愛せんせ､残念ですけど
俺のタイプじゃないんで♪」
「あぁ''？誰がお前のタイプなんか
聞いた？お前なんか眼中に無いんだよ！」
「はははっ､先生､大人げないっすね～」
「はぁ？」
「あぁ''？」
みんなそれを見て大爆笑。
それからも2人の言い合いは続き
初めての顔合わせの緊張で張り詰めていた
クラスの雰囲気を和ませてくれていた。
新藤くんは､私にチラっと目配せすると
こっそりピースしてにかっと歯を見せて笑ってきた。
新藤くん､みんなを和ませてくれて･･･
絶対にわざとだよね。
それに乗っかる先生もきっとわざとだ。
これからの学校生活の不安が
この2人のおかげで
なんだか薄くなっていったのだった。
