「・・・は・・・ぅえ!?ななななな!?なにっ・・・・!?」
あたし、キスされた?
まって。今の、あたしの初キス・・・!?
「水谷・・・!?」
「圭でしょ?あやかチャン」
何か何か・・・意地悪度が増してませんか!?
「付き合ってる振りって、ここまでしないといけないの!?」
あたしは、涙目で訴える。
酷すぎる。
初キスは、好きな人としたかったよ。
そんな夢も、儚く散った。
「俺、やると決めたらとことんにやる派だから。中途半端嫌いなんだよねー」
「水た・・・」
水谷が、喋ろうとしたあたしの口を手で塞いだ。
「圭、でしょ?」
「誰が言うか!!」
「あれー?彼女のフリするんじゃなかったの?」
「っ・・・!!でも・・・」
さすがに、名前呼びは・・・
難易度高すぎません?
すると、水谷がまたあたしの頬にさわった。
「早く言わないとチューすっぞ」
「・・・・・・圭」
水谷は、満足そうにニヤリと笑うと、
「日曜日の朝9時沢ノ谷駅。」
と言った。
「・・・へ」
「デート。来なかったらどうなるか分かってるよな?」
キーンコーンカーンコーン・・・
・・・あたし終了のお知らせです。
