「・・・・何すればいい?」
あたしは、水谷を見た。
「・・・・ぅえ?」
「かっ、か彼女の、役・・・・って」
はい、噛みました。
あわてて下を向く。
「・・・・何、突然素直じゃん」
「あ、あたし彼氏いたことないし!勉強だと思って・・・・とりあえず、彼女役、やる」
あー、恥ずかしすぎる・・・・
自分のこと分かんなくなるよ。
「・・・・ふーん?」
顔をあげると、水谷と目が合った。
え・・・・あれ?
なんか・・・・水谷
いつもと違う・・・・?
「水谷?」
おそるおそる名前を呼ぶ。
「・・・・彼女役なんだったらさぁ」
突然、水谷があたしの頬に触った。
チュ。
「水谷じゃなくて、圭でしょ?」
水谷が、今までに見せたことのないような凄く悪い笑顔で言った。
