White Magic ~俺様ドクターの魔法~



「なぁ、今日はなんで来てくれたん?」



えっ、なんでって・・・・・・。


「心配だったから?」


先生の真剣な表情に圧倒されてしまい、語尾を上げてしまい、なんとも頼りない言葉となってしまった。



「・・・・・・その心配は?看護師として?それとも百井睦美として?」



思いもよらない質問に私の体温をどんどん上げていき、心臓も激しく動くのがわかった。


そして、「『わからない』は、なしだから」と付け加えられたことで、逃げ道はなくなった。


私は目を閉じて、ゆっくりと息を吐き、落ち着きを取り戻そうとしていた。


その時でさえ、先生の視線を強く感じていた。


胸の中で、1、2、3と数えてから、ゆっくりと目を開けると同時に口を開いた。



「その心配は、看護師として・・・・・・」



『看護師』と発した瞬間、私から目を逸らし、眉間に皺を寄せて悲しそうな表情になったのがわかった。


その顔をしっかり見ながら、続けた。


「体調を崩している人を放っておくことができなかったというのは、看護師として思ったのかもしれませんが・・・・・・
それだけなら、家にまで来ません」



私から視線を逸らしていた先生を見つめて言うと、彼は再び私の方を向いた。


その顔は、さっきまでの悲しそうなものではなく、驚きと期待を含んでいるように思えたので、私は続けた。