心に直接語りかけるような言葉に目頭が熱くなる。
…そう。彼女は何があっても絶対に私の味方でいてくれる。
ただ優しいだけじゃない、時に厳しさをもって守ってくれる。
絶対的な信頼をおける相手。
そんな彼女が心のままにと言ってくれる。
そしていまだ迷いながらも、私自身もそうしたいと願っている。
まだまだわからないことばかり。
不安がないと言ったら嘘になる。
けれど…
目を閉じると脳裏に浮かんでくる。
とても偽りだとは思えない柔らかな表情で笑うあの人の姿が。
グッとさらに強い力でハンカチを握りしめると、ゆっくりと開かれた志保の瞳からは先程までの迷いは消えていた。
「ありがとう、宮間。私も自分を信じてみたい。だから…これからも見守っていてね」
「…もちろん。喜んで」
ほっと安心したように肩の力を抜いた志保に、宮間もまた穏やかな笑顔で頷き返したのだった。

