「…あ。でも万が一でもあの方に傷つけられるようなことがあったならば、いくら志保様の願いと言えど私は容赦しませんから。それだけは忘れないでいてくださいね?」
「えっ? …ふふっ、やだ、宮間ったら」
「笑い事ではありませんよ。私は至って真剣ですから」
「あははっ! だったら尚更大変ね。本気で怒った宮間ほど怖いものはないもの」
「そうですよ。志保様のためとあらば鬼だろうと悪魔だろうといくらでもなりますよ、私は」
「あははは、怖い~!」
めったに見ることはなかったが、だからこそ本気で怒った時の宮間の恐ろしさは身に染みている。
「何があろうと私だけはあなたを裏切ることはありません。永遠にあなたの味方です。それだけは神に誓えますから」
「宮間…」

