あまりの迫力に、宮間は何一つ言葉を返すことができなかった。そして自分のためにこんなに必死になってくれる人がいるのかと、魂が震えた。
「当然ながら会長は志保様の申し出を渋りましたが、最後は彼女の意志の強さに折れ……結果はご覧の通りです」
…そう。奇跡は起こったのだ。
本当に、奇跡以外の言葉はない。
そしてそれは志保の強い想いが引き寄せてくれた奇跡に他ならない。
「私は自分が生きていることを初めて幸せなことだと感じました。そしてその時に誓ったのです。この先何があっても私だけは志保様の味方であり続けると。彼女の幸せのためなら、たとえ自分を犠牲にしたとしても構わない。それほどに、志保様の存在が私の生きる糧となったのです」
「 _____ 」
…何と言えばいいのだろう。
何か言葉にしようと思っても、心が震えてそうすることもできない。
「あなたを一目見て危険だと感じた一方で、志保様との出会いであなたがどれだけ変わっていくのか、それが楽しみでもありました。もちろん志保様が心から拒んでいるようであれば、どんなことをしても私が阻止していましたが。でも志保様は最初からあなたを受け入れていましたので」
…そう。それがずっと不思議だった。
あの別れの日に彼女が口にしたただ一つの真実。それはあの出会いが彼女にとって望まざるものだったということ。
にもかかわらず、彼女は幾度となく自分と会うことを選んだ。明らかな警戒心を見せながらも、それでも会い続けたのは一体何故なのか。本気で嫌なら断ることはできたはずなのに。

