いつかあなたに還るまで


「…おねえちゃん、はやとおにいちゃんはどうするの?」
「えっ…?」

すっかり笑顔を取り戻した瑠璃に胸を撫で下ろしたのも束の間、何の前触れもなく出された名前にドクンと心臓が大きな音をたてる。

「おにいちゃんともあえなくなるの?」
「…っ」

けれど瑠璃がそれを疑問に思うのは当然のことだ。最後に会いに行ったとき、あれだけ彼に会いたいと話していたのだから。
ふっと脳裏に過ぎりかけたそれ以上の思考を慌てて振り払う。

「……しばらくはそうだね」
「またあえるよね? だっておねえちゃんはやとおにいちゃんのことだいすきなんでしょう? ぜったいあえるよね?!」
「るぅちゃん…」

自分のことのように必死で言い募る姿に、これまで必死に堪えていた視界が徐々に滲んでいく。零れ落ちる前にキュッとそれを指で拭うと、志保はさっきと同じように笑顔で大きく頷いてみせた。

「…うん、いつかまた必ず会えるよ」
「やくそく?」
「うん、やくそく」
「じゃあゆーびきーりげーんまん、うーそついたらおにいちゃんのおやつもぜーんぶたーべちゃーうぞ! ゆびきったっ!!」
「あはははっ!」

ぶんぶんと満開の笑顔で手を振る瑠璃に、いつの間にか自分も心の底から笑っていることに気付く。

…この子達と出逢わせてくれたことにありがとう。

心の中で噛みしめるように呟くと、志保はそっと瑠璃を抱きしめた。