「はやとおにいちゃんはまだかえってこないの?」
「うん。でももうちょっとで帰ってくるよ」
「ほんとっ? るぅ、はやくおにいちゃんいあいたいな~!」
「ふふ、おにいちゃんも会いたいって言ってたよ」
「えへへへ~っ」
はにかみながら顔を綻ばせる姿がなんとも可愛らしい。
初めて彼を施設に連れて行った時は本当に良かったのかと迷ったけれど、今では子ども達と過ごす時間も彼を変えるきっかけになったのだと思える。
あらためて、一つ一つの出会いが尊いものだと感じる。
「おねえちゃんもはやくあいたいでしょ?」
「えっ?」
「だっておにいちゃんのことだいすきなんだよね?」
無垢な子どもの言葉は本当にストレートで、そこに一切の計算はない。
以前の自分だったらあははと笑って何かしら誤魔化そうと考えたに違いない。
けれど、もう何一つ取り繕う必要などないから。
「うん。だーい好き! 帰ってくるのが待ち遠しいな」
「かえってきたらいっしょにあいにきてくれる?」
「もっちろん! やだって言われても来るよ!」
「あははっ!!」
こうして心のままに想いを口にしていこうと思う。

