男のそんなエゴこそが自分達を地獄のような日々へと追い込んでいった。
夫の不貞を知った妻の復讐は凄まじく、怒りの矛先は全て母へと向けられた。
どこへ逃げてもその手が緩むことはなく、行った先々であることないこと醜聞を撒き散らされた。近所から冷たい目を向けられる程度のことは可愛いもので、自分に対するいじめも日常茶飯事だった。
それでもいつかは落ち着く日が来ると信じて必死に耐えていた。
だが現実は弱まるどころかエスカレートしていくばかり。
その結果、ついには母が働く場所さえなくなってしまう。
母子家庭で収入源がなくなってしまえば、それはすなわち生きる術を失うということ。
母にとって何よりも大切なのは我が子。
つまりは自分。
追い詰められた彼女にとって、もはや仕事の選択肢など残されていなかった。
そうして中学に上がったのと同時に、母は風俗で働き始めた。

