いつかあなたに還るまで


「何するんだよっ!!!」

予想だにしない展開にしばしぽかんとしてしまったが、直後我に返ると、倒れた母を支えながら目の前の女を睨み付けた。

「何をするはこっちのセリフだよ! その女はね、人の旦那を寝取るような最低最悪な人間なんだよ! お前はそのろくでなしから生まれた子だよっ!!」


全く寝耳の水の事実にガツンと鈍器で殴られたようなショックを受けた。
だがそれ以上に自分の中を占めたのは、母を守らなければという強い想い。


「うるさいっ! どんな理由があっても母さんを傷つける奴は許さない! 帰れ! 帰れっ!! かえれぇーーーーっ!!!!」


力の限り自分を押し戻そうとする子どもに、その女は口にするのもおぞましいほどの罵詈雑言を投げつけ続けた。だがそのうち騒ぎに何事かと近所の人間が集まり始め、さすがにまずいと判断したのか、その女のお付きだと思われる男が引き摺るようにして連れ帰っていった。



だが嵐のようなその出来事の後、自分達の日常は一変してしまった。