いつかあなたに還るまで


「…? じゃあ助けを信じて待ちましょうか」
「え? あ、はい。そうですね」

差し出された手にほんの少し躊躇いながらも自分の手を重ねる。すぐに大きな手がその手をギュッと包み込むと、まるで心臓まで鷲掴みされているかのように苦しくなった。
ただルール上そうしているだけなのに。
一人勝手に違う意味でドキドキしているだなんて恥ずかしすぎる。子ども達にこんな邪な気持ちを知られたらきっと幻滅させてしまうだろう。

そう思いながらも、自分の肌に直接伝わる熱に、志保はいつまでも自分の心を落ち着かせることができなかった。

「たすけにきたよ~~!!」
「るぅちゃん、こっち!!」

すっかり仲良しになった隼人が瑠璃に笑顔で手を差し出す。スルスルと鬼を避けて隼人の目の前までやって来ると、小さな手が大きな手に当たってパチンと小気味いい音を鳴らした。

「やった! るぅちゃん、ありがとう!」
「えへへっ」

解放されたと同時に離れてしまった温もりに言葉に出来ない寂しさを感じながらも、彼らのこんな笑顔が見られるのなら、もうそれだけでも充分幸せだと思えた。