殴られたアザを隠し
今日も学校へ通う。
「さよ!おはよー!」
「マキ!おはよ」
そう、学校だけが私の居場所だった。
彼女はマキ。
中学からの友達だ。
すらっとした美人て感じで
成績もかなりよく、人気者。
親は政治家ときてる。
「サヨ、最近元気ないね?」
「そんな事ないよ!」
私はサヨ。
自分で言うのはあれだが
そこそこ顔もスタイルもいい。
でも、何も秀でたものはない。
良くも悪くも普通。
それが私だった。
「てかね、今度隣の学校の子達と遊ぶんだけど…サヨも来ない?てか来てよ!」
「いいけど…隣の学校って?」
「T男子校!」
男子校か…
「サヨはさ、可愛いのに彼氏いたことないんだから!もー勿体無いよ!」
だっていらないんだもん。
私の父を見てると、いらない。

