私は1枚の紙きれを渡す。

“放課後、家に来て”

それだけを書いた紙。


「ほんとに行っていいのか?」


私はうなずき、


「亜衣が…。」


一言そういった。
榛原くん以外に私の声を聞いた人はいない。