──楽しい時は早く過ぎるもので、もう夕方となった。 いまはキャンプファイヤーで、みんな盛り上がっている。 私は眠たくて、近くのベンチでうとうとと座っていた時だった。 ぽんっと頭に手を置かれ、「よ」という声。 この声は… 「菅綺くん?」 上を向けば、「当たり」と言いながら楽しそうな表情をした菅綺くんがいた。 「どうしたの? みんな、キャンプファイヤーだよ!」 「ちょっとさ、聞きたいことがあって」 「聞きたいこと?」 聞き返しながら、少し考える。