「じゃあ、修学旅行の班決めするぞー 自由に男女2人ずつ組めー」 先生の言葉にはーいと声を合わせた生徒たちは、 がたがたと席を立ち始める。 けれど私たち4人は、1人も席を立たなかった。 「紫万、組もうね!」 「当たり前でしょ」 目を閉じて当然のように言う。 「じゃあ、あとは男子だよね!」 私がそう言うと、紫万は目を開けて「はぁ?」としわを寄せる。 「もう決まってるじゃない」 「…へ?」 紫万は右にあごを向けて、ん、と言う。