「ねぇ、俺アンタのこと気に入った」

突然の壁ドン。

突然の言葉。

突然の・・・

「俺と付き合ってよ」

告白。

状況が理解できない。

「確認してもいいですか」

なんで同学年相手に敬語使ってるんだろう・・・

「なに?」

「えと、斎藤くん・・・だよね」

「うん、そうだよ」

斎藤和馬。

この学園一のイケメン王子。

「なんで、私が・・・」

ごく普通の女の子の私。

「だって、可愛いもん」

「え!?え、たぶん・・・人違い」

顔が熱い。きっと真っ赤だ。

「あゆむ。三浦歩夢」

三浦歩夢・・・確かに私だけど・・・

「ねぇ、だめ?」

首を傾げて尋ねる彼。

「わ、かりました。

 付き合う、ので・・・その・・・」

チラっと彼の腕を見つめる。

「ん?」

とぼける彼。

無駄にイケメンだな。

「腕!やめてください!」

「腕・・・あぁ。



 やだ」