私、シャーペンなんか貸してない…


持ってきてないのに


そう思って手に渡されたシャーペンを
返そうとすると

「…シャーペンないんでしょ?
それ使いなよ 」


とその黒髪の男の子は試験官に聞こえないように小さい声で言った

「…でもっ」


「合格したら 同じ高校の同級生になるんだし。同じ受験生協力しないと」

と黒髪の男の子は少し微笑んで言った



綺麗な黒髪…

綺麗な黒い瞳だな…