私は行きたくないのだ。
今さっきまで帰ろうとしていたのに
まだ、来たばかりだけど。
クラスの人は皆嫌い。
私は腫れ物のような目でみられ
あることないこと言われ…なんて
一瞬思ったが、口には出さなかった。
「そのうち行くよ。職員室が先かな」
すると彼は一瞬考えた素振りをして
「また会えます?」
驚いた。
会話の噛み合わなさもそうだったが
何故、私にまた会えるのか、などと質問したのかわからなくて
「たぶんね。じゃあね」と
早足で職員室へ向かった。
彼が、私に普通に話してくれる唯一の学校の友達となるのに時間はかからなかった。

