彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「バラさん、少年一人に、おおげさですよ!?そこまでしなくても・・・」

「相手は人殺しだぞ?」



振り返ることなく告げる。




「岩倉、オメーがさんざん言った、人殺しが見込んだガキだ。甘ったれたこと言ってんじゃねぇ!」

「そ、そうですが・・・・!」




岩倉が言った言葉を、岩倉に返してやる。

それで黙り込むガキに、もう少し成長してから出世してくれと心の中で笑う。

声を出して笑わない代わりに、怒声を上げた。




「荒川!凛道蓮は今どこだ!?」

「緑川交差点付近だそうです!しかし、移動を続けてるのでー!」

「けっ!国道ルートに添っていけば必ずぶち当たる!行くぞ、荒川!岩倉!」

「はい!」

「は、はい!」

「つーか、岩倉はコーヒーセット持ったまま来るな!片づけてから来い!」

「え!?ああ、そうでした!先に片付け―――――・・・・あ!?待ってくださいよ、バラさん!荒川さん!置いて行かないでください!僕の片づけが終わるま~!?」



何か言っていたが、無視してドアを閉めた。

駆け足で駐車場まで下り、車に乗り込む。





「飛ばせ!荒川!」

「はい!お言葉に甘えて、ガチで!」



ギュルルル!





ウウウ~~~~~!!!






急発進した車の窓から、赤いライトを上に乗せる。

久しぶりの大捕り物に、武者震いする。





(瑞希!悪いが、凛道蓮は俺がもらったぜ!!)





赤い光とサイレンに、車もバイクも次々とよける。

遠くから、似たような音も響き始める。

彼らも、夜の集会へと参戦した。