彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





あまりスピードを出さなくても進めた。

くだり坂だったのもあるかもしれない。

覚えたルートをひたすら進む。

坂の終わりと重なるように、目の前に信号機が現れる。

赤色の光にブレーキを踏んだ。





キキッ!



「ふう・・・・」



エンジンを切って単車を休ませる。

頭の中で暗記した集会ルートを思い出しながつぶやく。




「まだ、半分もきてないなー・・・」




メモだと、落とした時や奪われた時に困るからと、覚えさせられた。

その時は、なんて大げさなんだと思ったけど―――――――




「おおげさじゃなかった・・・・」




夜空を見上げながら思う。



(十文字パーキングでのカツアゲから始まり、単車で鬼ごっこをして、道路ですれ違っただけで喧嘩を売られた・・・。)



「まさか、ヤンキービューがここまで危険だったとは・・・!念入りに注意してくれた瑞希お兄ちゃん達は正しかった!」




〔★ただ単に、凛が特殊なだけである★〕




「やっぱり・・・・それだけ『龍星軍』がすごいチームだったのね・・・・」



瑞希お兄ちゃんが率いていたから、当然、素晴らしいチームだとは思っていた。

理解して、わかってるつもりだったけど―――――――




(ここまで・・・・龍星軍の看板が有名だったとは・・・)




龍星軍だとわかった瞬間、えらい剣幕(けんまく)で襲ってきた。

私が凛道蓮だと、4代目だとわかった瞬間、笑い出した。

径かはどうあれ、結果は同じ。




「なぜか、争いになってしまった・・・・・」



基本は、平和主義で行こうと思っていたのに。

私から喧嘩を売らなければ、周りはビビッて襲ってこないと思っていた。

瑞希お兄ちゃんに恥をかかせないように、強い男の子を演じて、いけばいいと思っていたけど・・・・



(・・・・・・・・・・・なんか違った。)



〔★今のところ、凛の思い通りにはいっていない★〕




(むしろ、復活した龍星軍の後継者として、有名人みたいになっちゃってる・・・・。それも、デタラメの噂を信じて悪いヤンキーにされてたし・・・・全然違うのになー)



〔★全部が嘘とは言えない★〕