彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「世間からハズレてるのが族でしょう?星の数ほど族がありながら、仲良しクラブの様にお揃いにしろというのですか?」


「「「「うっ!?」」」」

「そ、それは~!」

「そうかもしれねぇーけど・・・!」



「そうですよ。人と同じことしたら、意味がないでしょう?人と違うと言わずして、何が暴走族ですか?変化を持たないと、誰も見てくれませんよ?」


「「「「ぐぐぐっ!!」」」」

「くっ!そ、そうかもしれねぇけど・・・!」

「なんかムカつく!!」



〔★凛は敵に、精神的ダメージも与えていた★〕




槍のように、旗を使ったおかげで、敵は私から距離を取っていた。



「くっそ~」

「むちゃくちゃしやがる!」

「マジで、噂のジャック・フロストだ!」



遠巻きで文句を言い始めたところで、彼らの殺気が減っていることに気づく。



(そろそろいいよね・・・・)



全員単車にまたがっていたのが、それも一人二人になっている。

大半は、動けない総長の周りに集まっていた。

だから、提案した。




「まだするの?」


「なに!?」



「まだ『俺』とやろうってのか?」




――――――――――ブローン!!




「「「「「うっ!?」」」」」




漢らしく、キツメの口調とメンチ顔で尋ねる。





「俺、今夜は忙しいんだ。もう行っていいよね・・・・!?」





バサッと・・・・単車にまたがった状態で、傘をさすように特攻機を肩に乗せる。

それで、絨毯のように巻かれていた旗が広がる。

貴重な街灯の光が、旗を照らす。

龍の模様の中に浮かぶ3文字。





「龍星軍のすることに文句はないな?」


「「「「「「・・・・!!」」」」」





黙り込んで何も言わない彼らから顔をそらす。

かかげた旗を持ちなおし、担ぎ直し、地面を蹴った。




ブローンッ!


バルバリバリバリ!!



ブロッロッローン!!






少し息切れしたけど、大丈夫。

まだ、朝じゃない。

まだまだ、真っ暗な夜の世界。




(マラソンとおんなじ!)



ゴールで待っていてくれる人がいるから頑張れる。

好きな人のために頑張る。





(―――――――――片思い上等よ!)





リアルな今を体感しながらバイクを走らせた。