彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





首を狙ってしとめる。

後ろへと倒れかけたが、赤龍会の総長は踏ん張った。




(―――――――やっぱり、すぐに倒れなかったか。)




武術の経験で、そんな気がしていた。

だから、慌てることなく冷静に対処できた。





「さすが、頭だ。」






短く感想を述べ、片足で単車にまたがっている古川ごと蹴り飛ばした。




ガス!


「ぶえっ!?」



ガッタガッターン!!



「ぎゃああああ―――――――――――!!」



「そ、総長!?」

「古川さん!!」

「古川先輩っ!?」




首を抑えながら、私の一撃をよけなかった男。

よけられなかったのかもしれない。

エンジン音だけで響かせ、タイヤも回らないバイクと一緒に倒れた。

自慢のバイクの下敷きになった。

後には、赤龍会総長のバイクの音だけが響き続けた。




「じょ・・・・冗談だろう・・・!?」



うるさいエンジン音の中、動かなくなったボス。

その姿に、仲間の一人がつぶやく。

ボスのやられて固まる男達。

そんな彼らに向けて聞いてみた。







「まだしますか?」


――――――――――――トン。





動揺が走る彼らをあおるように、古川が下敷きになっているバイクを踏みながら告げる。




「俺は忙しいんだ。闘牛の相手はしてられない。」




どちらかといえばデブになる古川を見ながら告げる。

それで仲間達の金縛りが解けた。



「ふっ・・・・ざけんな!こんなところで引けるか!?」

「俺らの頭をよくもー!」

「全員でかかれ!」



命じたのは副総長だったかもしれない。

どっちにしても、幹部であるのは間違いない。




「凛道蓮~!」

「死ねこら!!」

「―――――――――――そういう予定はありません!!」




ヒュンヒュンヒュン!



バトンをふるみたいに、特攻機をふるう。

小学生の時、子供会でバトン回しをしたことがあった。




(あの時と同じ要領で、重心部分を少しずらして持てば・・・・)



「なに気取ってんだ!」

「ガキがイキがるなよ!?」



「―――――――――――はっ!」




自信はないけど、やるしかない。