彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





(あーん!さすがに結婚はまだ早い(?)けど、良い子良い子してもらえるよねー?ご褒美してもらえるかなー!?)




―ご褒美―





途端に、朱色に顔を染めた瑞希お兄ちゃんの顔が浮かぶ。

温かい体温と、湿った唇の感覚がよみがえる。




(や、やだやだ!なに思い出してるのー!?)




リプレイされたのは、酔った瑞希お兄ちゃんとかわしたキスの思い出。



(こんな時に、何考えてるのよ私~)



旗持ち運転への集中力が、甘い過去へと意識が行ってしまう。





(あれから・・・瑞希お兄ちゃんは普通だし、何も言ってこないし。きっと、酔って覚えてないんだろうけど・・・・)



―凛―



「反則だよ。」





彼の記憶になくても、リアルに起きたこと。

それを知ってるのは、わかってるのはきっと私だけ。






「そんなんだから・・・ますます、私の方が好きになっちゃうんだ。」





ああ、神様お願いします。

どうか、瑞希お兄ちゃんが私に振り向きますように。

彼との恋愛、うまく進みますように。




〔★残念だが、今の設定ではスタート地点にさえ立っていない★〕




(なんかもうホント・・・・・・いつ、どのタイミングに、どこで、カミングアウトしよう。)





ボッボッボッ―!

パラリラ、パラリラ~


「え?」





今後の自分の恋愛について考えていたら、進行方向がうるさくなる。

まぶしくもなった。





「なに?」


「あん!?なんだありゃあ!!?」



私の問いかけと、知らない誰かの声が重なる。



「え!?」



突然、目の前に現れた集団。

私と同じ白色の特服で、赤い旗をなびかせていた。