彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「おいおい!スピード落ちて来たぞ、観念したか!?」



その作業をしていたら、どうしてもスピードダウンする。

不思議と、焦る気持ちはなかった。

むしろ、これから津山に怒ることを考えるとどす黒い笑みが止まらない。

それが最高潮に達したのは―――――――




「津山君、あまりスピード、出さない方がいいですよ?」

「はぁ~!?オメー俺に追いつかれそうだから、びびってんのよか!?さすが、瑞希お兄ちゃんの弟は違うぜ!ぎゃははははは!」




腰に巻いていた物がほどけた瞬間。

いつでも、それが離せる体制になったところで告げた。





「前方不注意、事故の元。」



ブロ――――ン!!

ブッブッブッロロロロローン!!





全身の神経を集中させて、一瞬だけスピードを上げた





「ぎゃははは!!今頃加速しても無――――――――――?」




無駄という間に、手の中の物をパっと放す。





――――――――――バサッ!!





武器に使えと言って、獅子島さんから渡されたジャケット。

使うことはないと思ったけど、瑞希お兄ちゃんを侮辱されたら話は別♪

眼鏡の先輩に感謝しながら、それを手から離した。




ブワサ――――――――――――!!



「おぶっ!?」

「津山さん!?」




加速した風邪を受け、ジャケットは勢いよく津山の顔に張り付く。

それに本人も周りも騒ぎ出す。



「なっなっ!?前が見えねぇ~~~~~!?」

「ちょ、危ないっす、津山さん!」

「こっちにぶつかります!」

「バッキャロー!だったら、俺の顔から引きはがそうって思うやつが、一人ぐらいいねぇーのか!?」

「いや、そうしようにも、そんなにフラフラ運転されたら!」


「自分でとれないんすか!?」

「ばか!顔だけじゃなく、ハンドルにも服が絡んで~~~~~!ぎゃあああああ!!」



ガッシャーン!!





男にしては、高めの声を出しながら、単車ごとスライディングする津山。






「うげぇあああああ―――――――――――――!!」


ガッタ、ガッタ、ガタガタン!!





仲間達の前で派手に転んだ。

その様子を目にして思う。





(本当だ・・・・ジャケットって、武器になるんだ。)





〔★凛の賢さが2上がった、悪い子度が3上がった★〕