彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「俺は飛翔連合を束ねてる煉獄の特攻隊長、津山茂だ!」

「はじめまして、こんばんは。」

「おう、こんば・・・茶化してんのか!?お前、一度止まれ!」



私のあいさつに、あいさつを返しかけてやめる津山。



「単車止めろ、凛道!」

「なぜです?」



赤い顔をしながら止まれと叫び始める。



「うるせぇ!理屈はない!止まれ!」

「できませんね。」

「なんだと!?どういう意味だ!?」

「どうって・・・」



私の質問には答えなかったくせにと思ったけど、時間稼ぎの意味も込めて言った。




「旗を持ってるんで、急に止まれないからです。実際に、止まれなかったですから。」

「はあ!?」



正直に答えた。

それでミラーの中の津山が目を丸くする。



「なめてんのかっ!!?」

「いいえ。僕、旗持ち運転はじめたんです。単車は急には止まれませんから。」

「マジかよ!?」



私の言葉を、やっと本気だと理解する津山。




「お前、単車の運転下手だから、止まれないって言ってんのか!?」

「物を持って運転するのが、です。」


「ぷっ!はははははは!聞いたか、おい!?」




事情を説明した瞬間、突然笑い出す。



「ひーひひひひ!バイクの運転ができないってよ!」

「あの龍星軍のくせにかぁ~!?」

「ダッセー、おい!見た目通り、お子ちゃまじゃんかー!?」

「ギャハハハ!さすが、可愛い真田瑞希さんの弟さんだなー!?」

「・・・はあ?」



その一言でカチンときた。




「ちょっと!瑞希お兄ちゃんは関係ないでしょう!?」




ムカついたので、ミラーから目を離して後ろを振り返る。

それで、比較的近い距離に来ていた津山達が答える。




「ああん!?なんだ、オメー、キレてんか?」

「君らが今の発言を取り消さないと、キレますね。」

「ばかじゃねぇーの!?だったら、キレてみろよ!」

「ちょ、津山さん!それは駄目っすよ!」

「馬場さんは、さらえってことしか言ってないでしょう?」




津山の周りから、そんな声が上がる。



どうやら、私を誘拐する予定があるらしい。



〔★今夜の凛のスケジュールには含まれていない★〕