彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)






「俺のチーム、龍星軍の旗だ。」




見せつけるように、軽く旗をなびかせる。


龍の模様が入った旗は、3つの文字が浮かんでいた。




―龍 星 軍―




最強の5人が作った暴走族。

今は、私1人だけど、気持ちでは彼らには負けない。



(瑞希お兄ちゃんがのためなら、好きな人のためなら頑張れる!!)




〔★凛は乙女(?)だった★〕





「嘘だろう・・・!これ、オリジナルか・・・!?」

「馬鹿!絶対そうだろう!?俺は昔、集会で見たぞ!」

「つーか、これだけ証拠そろってて、偽者だって思えるはずないっすよ!」

「あれは真田さんの!龍星軍の旗で間違いねぇ!」



「わかればよろしい。」




妙に甲高い声で言う連中に、見えない口元でニヤリと笑う。

そして、エンジンがかかっている単車にまたがった。

真っ暗な空と、たくさんのバイトのヘッドライトを受けて光る単車に身を乗せる。

掲げた旗を軽く動かせば、腰に巻いたジャケットも揺れ動く。

エンジンをふかす。





ブーッン!!

ブロロロン!ブロロッロ!

ブロロロロ、ブーン、ブーン!!





烈司さんと百鬼がしてくれたコールを鳴らした。






――――――――――バリバリバリバリ!!!








「龍星軍4代目総長、凛道蓮!!参上っ!!」








コール音をBGMに名乗りを上げた。

真面目な顔で威嚇する私に、馬場を含めたヤンキー達が息の飲む。

みんなで仲良く一緒に、後退していく男女の不良達。






「ほ、本物・・・・・・・・・!!?」

「マジの、凛道蓮だ・・・・!」






呆然としながら私を見る連中の顔は、あまりにも間抜けすぎた。

さっきまでとは真逆の反応に、怒る気は起きなかった。

でも、ムカついた気持ちが残っていたので伝えた。






「ちゃんと人間に進化しろ、珍走(ちんそう)共。」





悪口で言い返す。

そいつらを鼻で笑ってから、この中で唯一まともな『良い人』を見た。