「は、離せよ!」
逃げようと、抵抗したので力いっぱい手首を濁りしめた。
ギリギリギリ!!
「きゃ!?い、いてぇーよ!」
「静かにしなさい。」
「ひえ!?」
顔を近づけてメンチを切れば、ヤンキー女は大人しくなる。
「お、おい、テメー!あたしの彼氏は、『麒麟』の宮本タカシよ!?あたしに何かしたら、お前殺されるんだから!?山に埋められて、いや、川に沈められんだよ!今なら、かんべんしてやる!あたしへの扱いには気をつけろ!あたしの彼は超こぇーんだぞ!」
動きは大人しくなったが、別のところが騒がしくなった。
(ヤンキーって面倒くさい・・・あ、この場合、女は面倒くさいってことかな?)
〔★凛も両方に該当する★〕
耳元で騒ぐ女子にイライラが増す。
「おい、なんとか言えよ!」
「うるさいから黙ってください。」
「なっ!?」
「黙らないと、ツッコミも兼ねてハリセンで叩く。持ってないけど。」
「お、女に手をあげる気か!?」
「いいえ、暴力は振るいません。お嬢さん、携帯を貸して下さい。」
「はあっ!?携帯だぁー!?なんでよ!?」
「いいから早く・・・!!」
「ひいっ!」
イライラはしてたけど、怖い顔はしてない。
少しだけ怖い声で言ったら、彼女はオロオロしながらケータイを渡してくれた。
受け取ったスマホをタッチして、アドレスを検索する。
「な、なにするんだよ!?」
「電話。」
そう伝え、見つけた番号をリダイヤルした。
プルルルル!
プルルルル!
ガチャン!
〈もしもーし?〉
電話に出た声は男性。
名前はアドレスを見て分かっていた。
100%本人だと確信した上で言った。


