そいつは、私と単車を見比べながら言う。
「ガキが持つには、高価だろう?俺が預かっておいてやるよ。」
「え?」
一瞬、何を言ってるのか、わからなかった。
キョトンとする私をよそに、そいつは私の単車のハンドルを掴む。
「あ・・・!?」
私のバイク!!
(盗られる!?)
「何しやがる!?」
すぐに反応したのは、私じゃなく、単車を持ってきてくれたおっちゃん。
「手癖の悪ぃクソガキが!人の物と他人の物の区別もつかねぇーのか!?」
「おっちゃん!」
「やりやがった~くそジジ!」
これにカチューシャ男は舌打ちすると大声で言った。
「テメー、人の親切をシカトする気かよ~!?」
「どうした、松田~?」
「もめてんのか~?」
「ええ!?」
そう言いながら、10人ぐらいがこっちにやってくる。
英語文字が刺繍された赤い特攻服を着ていた。
あっという間に、私とおっちゃんを取り囲む。
「コラ!誰にケンカ売ってんだ!?」
「俺らと遊びたいんか!?」
「喧嘩は売ってないし、遊びたくもないんですけど!?」
(な、なんでこうなるの!?)
目立たないようにしてるはずが、なんでこんな変な奴らを引き寄せちゃうの!?
(烈司さんのお守り、きいてないよー!!)
困る私をよそに、おじちゃんとカチューシャ男達が火花を散らす。
「なんだ!?文句あるのかクソガキ共!?」
「お、おっちゃん!喧嘩腰はよくないよ~」
時間もないので、なだめようとしたけど、おっちゃんの顔はどんどん赤くなる。
(どうしよう~このまま喧嘩になったら、12時に出発に間に合わない!)
〔★気にする点がおかしかった★〕


