彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





悪い意味の例えを口にすれば、慌てたように瑞希お兄ちゃんがフォローする。



「だ、大丈夫だって、凛!今回は、軽めのポールになってるから運転も楽だぞ~!」


「―――――――――そういう問題じゃないですよ!!」




(絶対、こんな重い旗をなびかせながら、片手運転なんて無理!)



「瑞希お兄ちゃんヒドイよ!僕を笑いものにするために、旗をつけるなんて!なによりも、この姿をカッコいいって誤魔化すのがヒドイです!」

「ばか!そんなことない!」




プンスカしながら訴える私に、真顔で瑞希お兄ちゃんが言った。




「やる前から、諦めてんじゃねぇぞ!出来るできないは、やってみてからだ!」

「じゃあ、できなかったら、はずしてくれるんですね?」

「出来ない方向で言うなよ!なによりも、人間見た目じゃない!俺は、凛の中身を見て4代目の頭に決めたんだぞ!?」

「そ、それは~」




言い返せずにいたら、瑞希お兄ちゃんの声のトーンが下がる。




「凛が笑われるような奴じゃないってことは、俺が一番よく知ってる。それじゃ嫌か?」

「瑞希お兄ちゃん・・・」




優しく言う彼を見れば、軽く微笑まれた。




「カッコいいぜ、桃太郎は?凛の方が、イカしてるけどな。」

「瑞希お兄ちゃん・・・・!」




真面目に言ってくれたことで安心する。




「本当ですか?」

「本当だ。」




真剣に聞けば、同じようにうなずいてくれる瑞希お兄ちゃん。





「おかしいとか・・・思ってませんか?」

「思ってねぇーよ。」

「桃太郎っぽいとか、思ってませんか?」

「思ってねぇーよ。」

「キビ団子をもらおうと、思ってませんか?」

「―――――ぷっ!!」




シリアスに聞けば、シリアスな表情を崩して、瑞希お兄ちゃんが爆笑した。




「あはははははは!!キビ団子!キビ団子って~!!」

「って!?笑いましたね~~~!?」




〔★説得力がない瑞希に、凛の安心は消し飛んだ★〕