彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「もう喧嘩はしませんよね?」




瑞希お兄ちゃん達を見ながら聞く。

これに彼らは、互いの顔を見合わせてから言う。



「しない、しない!凛に言われて反省したからよ~」




全員を代表して瑞希お兄ちゃんが言った。




「本当ですか?」

「俺、凛には嘘つけねぇーよ。」




問い詰める口調で聞けば、はっきりと言われた。




「せっかくの門出前に、つまんねぇーことはしねぇーからよ!だから凛は、なんも心配しなくていいからな・・・?」

「わかりました・・・俺、瑞希お兄ちゃんを信じます。」

「ありがとうな、凛。凛からの信用も回復したところで―――――伊織、タイムリミットはは?」

「トータル、53分だ。」


「今ので、7分マイナスかー・・・・まぁいい。モニカ、旗!」

「はぁーい♪」




懐中時計を見ながら答えた獅子島さんの横を、スキップで通過するモニカちゃん。

そんなオネェさんに瑞希お兄ちゃんは低い声で言う。




「今回は特別に大目に見っけど・・・・二度と、あ・ら・う・な・よ!」

「忘れてなかったね~ん!」

「チッ!食えねぇ、女だよオメーは!」




舌打ちすると、さわやかにカオル旗をモニカちゃんから受け取る瑞希お兄ちゃん。

それをそのまま、私へと差し出しながら瑞希お兄ちゃんは言った。




「凛、これが龍星軍の旗だ。」

「はい。」

「旗は、族に取ったら命と同じ。取られたちゃいけねぇ、なくしてもいけねぇものだ。」

「お金と同じですか?」

「いいや、金より重い。代わりの利かない代物だ。人間の命と同じだと思え。」

「命・・・・」


(そんなに大事なのに、洗濯しなかったのか・・・・)




〔★凛はブルーな気持ちになった★〕




「そんなツラするなよ!凛なら・・・旗を守り切れるって、俺は信じてる!自信を持て!」

「・・・・うん・・・・!」


(そういうことじゃ・・・ないんだけどな・・・・)




旗の心配はしてたけど、そんな意味じゃないです。




〔★二人の気持ちはすれ違っていた★〕





私の表情を、どう判断したのかわからない。

ただ、私の返事に、自分が思うように、瑞希お兄ちゃんは判断したのだと思う。




「それでこそ、俺の認めた漢だ!」



(満面の笑みをされていらっしゃるし・・・・これで良しとしよう。)




〔★凛は事実をスルーした★〕