「目くらましね~それならいいんじゃねぇか、瑞希?」
「そーねー!逆に、凛ちゃんがナンパされないか、モニカちゃんは心配よぉ~ん!」
「くっ・・・!そういうことにしておいてやるよ、伊織!」
「わはははは!諦めて正解だぞ、瑞希―!!伊織が性格悪いのは昔からなっ!」
「誰が何だと?」
「わはははは!オラ、凛助!!単車の点検の終ったぞー!」
ジロリとニラむ獅子島さんを無視して、エンジンのかかってない単車を引っ張ってくる百鬼。
「どうだ凛助!仕上がりは!?」
「すごくピカピカで、かっこよくなってますね~!」
「わはははは!そうだろう!そうだろう!!」
お世辞ではなく、本当にきれいだった。
ヘッドライトはもちろん、タンクの部分をみがいてもらったおかげで、輝いているようにも見えた。
そんな百鬼を見ながら、瑞希お兄ちゃんが聞く。
「外はいいとして、中は大丈夫なのかよ?」
「中もばっちりだ。俺と皇助の2人がかりだからよ~」
相手は、一緒にバイクを点検してくれていた烈司さん。
「いろいろオプションもつけたから、公道に出しても問題ないぜー?」
瑞希お兄ちゃんにウィンクしながら言うと、ガレージのオープンボタンをプッシュする烈司さん。
リモコンでも開け閉めができるシャッターは、ガガガ!と音を立てながら開く。
それに合わせて野獣が吠えた。
「わははははは!4代目初陣用、スーパーコーディネートだぜ~!」
薄い赤色の単車が、闇夜の中で光って見える。
ガレージから漏れる光で、まるで炎の様に浮かんで見える。
ガレージの中で、LEDの光だけ受けていたのとは違う姿だった。
(元々カッコいい単車だったけど、ますますカッコよくなった気がする・・・)
乗り始めてまだ少ししかたってないけど、愛着がわきはしめているバイク。
キレイにしてもらった以上、言うべきことは言わなければいけない。


