止まらない、止める気のない攻撃。
鈍い音がして、地面に庄倉の顔がのめり込んでいた。
「お前―――――――――！！いつもそうか・・・！！？」
素早く相手の背にまたがり、マウントを取る。
背後から首を羽交い絞めにして聞いた。
「そうやって・・・人の物を壊すのか・・・！？」
「あ、が・・・は、離せ・・・・！」
「いつもそうなのか！？そうやって、平気でひどいことするのか！？勝つためなら、何でもいいのか！？人の思いを踏みにじれるんだな！？」
問いかけるが返事は来ない。
首を絞めているから聞えないのだと、普通なら気づく。
でも、気づけないほど私はぐちゃぐちゃになっていた。
「そうだよね・・・返事できないよね！？事実だから、否定できないんだろっ！？」
「〜！！」
私の問いに無言で答えない。
答えられない。
趣味の悪い指輪をつけた手が、私のひじを軽く叩くばかりで何も言わない。
「否定できないから、反論しない！！そうなんだな！！？」
（（（（いや、どうみても違うだろう！？））））
この様子に、心の中で総ツッコミをする一同。
真実に気づかない凛は、さらに力を込める。
「人の痛みがわからないから、平気できちゃうんだよね・・・・！？」
そう言いながら、首を絞めた状態で庄倉の頭を地面に叩きつける。
「ぎゃ！？ぎゃっ！？ぎゃあ・・・！」
「痛いだろう！？痛いよな！？でも、お前にやられた奴はもっと痛い！だってお前、１人相手に大人数でかかるんだもんな！？わからないよな！？」
（今ならわかる。）
「どうしてカンナさんがお前が勝ったら、世界が崩壊するって言ったのがわかった！！」
「この・・・・！？」
私の言葉に反応し、長い足が伸びてきた。
器用に踵をこちらへと、向けてくる。
乗っている背中の筋肉の動きでわかった。
私の頭を蹴り飛ばす気だ、と。
「お前は上に立つ人間じゃない！！」
「うあああ！？」
敵の行動がわかったから、答えてあげた。
頭を狙ってきた足を、利き手で掴んでねじった。
「ひぃいい！！」
反対の手は首を拘束したままで、耳元で怒鳴ってやった。
