彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



高鳴る胸を抑えつつ、服を床から持ち上げる。

その時、肩の部分にも文字が入っていることに気づいた。






「『龍星軍四代目総長』・・・・」



8つの文字に、緊張が走る。



(そうだよね・・・私、瑞希お兄ちゃんの公認で、総長になるんだもんね・・・)





ちゃんとヤンキーをやれるのか。

瑞希お兄ちゃんもみんなも、私らしくしたらいいと言っていたけど、本当にそれでいいの?




(とりあえず・・・・瑞希お兄ちゃんに迷惑かけなくて、嫌われず、好かれる方向で、ヤンキーしよう!)




〔★凛が気になるのは、瑞希の反応だけだった★〕




(そーいえば・・・反対側の腕には、何がぬいこまれてるんだろう?)




自然と、片袖を掴んで視線を向ける。





「この文字は・・・!?」


(なんて読むの??)





〔★読めなかった★〕




「いやいやいや!待って!四字熟語の勉強で、漢字検定で勉強したことがあるような~!?」




冷静に見つめて、思い出す。




「そうだ!『けいこんいってき』だ!」




縫われていたのは、『乾坤一擲』(けんこんいってき)の文字だった。




〔☆良い子のためのワンポイントアドバイス☆〕
乾坤一擲:運命をかけて、人生の大勝負をする時の意味だよん♪





「ってことは!?今夜の集会、私は自分の運命をかけて出なきゃダメなの・・・!?」




〔★すでに、いろんな面で運命をかけていた★〕




四字熟語の意味を思い出し、ギョッとする。


どんな思いで、この熟語を選んでくれたかわからないけど、自分がどういう道へと進んでいるのかはわかった。




(仕方ない・・・・できるだけ、バクチを打つような局面にならないようにしよう。)




〔★凛は前向きに考え直した★〕





「これ・・・服の上から、普通に着ればいいのかな・・・?」




いろいろ考えても仕方ないのっで、目の前のこと何とかしようと、再度、特服を見る。





(今着ている服の上に、上着として切ればいいの?)





でも、少し寝汗かいたから、下着ごと着替えたいんだけどな・・・



「あれ?」





特攻服が入っていた袋を片付けようとして気づく。

中にまだ、何か残っている。

手を突っ込んで取り出せば、ベルトのついたズボンとタートルネック、下着のシャツが出てきた。





「これは・・・・?」





ついでにメモ紙も出てきた。