彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


「もしかして・・・・・・・僕のために、用意してくださったんですか?」

「正解。」




そう言いながら笑うと、私の頭をヨシヨシする烈司さん。



「最後まで、ペンダントにするかどうか迷ったんだぜ?」

「えっ!?ブレスレットにした決め手はなんですか??」

「凛たん、口から首まで、布で隠してるだろう?その上、首になにかぶら下げてたら、邪魔になって仕方ないと思ってな?」

「それで、ブレスレットにして下さったんですか?」



〔★最強の気配りだった★〕




「そう、そう。凛たんのために、石を選び、それぞれの石のサイズを変えて見栄えを良くし、良い感じにしたんだぜ~?ほら、この水晶それぞれに、四神を彫ってるんだぜ?」

「本当だ!龍や虎がいますね~!?」



〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
四神:お隣の中国の神話に出てくる、四つの方角をつかさどる霊獣のこと!担当区域は、東を青竜(せいりゅう)、南を朱雀(すざく)、西を白虎(びゃっこ)で、北は玄武(げんぶ)が守ってるの!別名、四獣(しじゅう)、四象(ししょう)ともいうよん♪



烈司さんの言葉通り、透明な石の中にそれぞれ刻まれていた。




「カッコイイ~!いいんですか!?僕が、頂いても・・・?」

「もちろん。気に入ってくれたか?」

「はい!とっても!お代はおいくらで~?」

「ばか!金取るわけないだろう~?」


からかうように、私の頭を小突いてから烈司さんは言う。



「可愛い凛たんにそんな真似させねぇーよ。今度は、プライベート用のネックレスを用意してやるからな~?こいつを大事にして、いい子にするんだぞ~?」

「はい、ありがとうございます!大事にします!」

「よしよし、いい子だ。俺のは、瑞希からのプレゼントよりも、いいもんだからな~」



「はあ!?どういう意味だテメー烈司!?」




ニヤニヤしながら言う烈司さんに、なぜか不機嫌そうな瑞希お兄ちゃんが言った。