彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「ちょっと~凛ちゃん、ハシャギすぎじゃないの~!あれで、すぐ眠れる!?」

「妬くなよ、モニカ。眠れる紅茶のんだから、寝れるんじゃねぇーの?」

「とはいえ、睡眠薬ではないから、確実とは言えんな。」

「わははははは!じゃあ、確実にするか!!?」





この時私は気づかなかった。

瑞希お兄ちゃんに目が言っていて、わが身に迫る危機に。




「凛助!!」

「はぁーい?」




良いこと言ってくれた先輩の声に振り替える。





「―――――――――――寝れっ!!」



ドゴッスッ!!



「うぐっ!?」

「凛っ!!?」





(み、みぞおちに、・・・入った・・・・!?)




〔★皇助から凛へ、かいしんの一撃★〕




攻撃されたと理解した瞬間、一気に意識が遠のく。

足の力が入らなくなって、前のめりに倒れたんだけだ。






「―――――――――凛!!」




甘い香りが、あたたかいうっでが私を受け止めてくれた。



「皇助てめぇー!!?凛に何しやがる!?」

「わははははは!」


「笑ってんじゃねぇーぞ!?今の急所に入ったぞ!?」

「わははははは!」


「この単細胞!凛ちゃんの内臓がどうにかなったらどうすんのよ!?あんた、何のマネよぉ!?」

「わははははは!」



「皇助・・・まさかお前は・・・」





意識が途切れる直前、獅子島さんの声がした。




「寝そうにないハイテンションな凛道を、強制的に腕力で眠らせたのか・・・・!?」

「わーはっはっはっ!!さすが、伊織!よくわかってんじゃねぇか!?」


「「「よくねぇーよっ!!」」」

「馬鹿者が・・・!」




烈司さんとモニカちゃんと瑞希お兄ちゃんのツッコミと、獅子島さんの呆れる声がした気がする。






(ああ、それなら確実に眠らせることができますよねー・・・)




とは思ったけど。

だからと言って、いきなり急所にワンパンチするなボケ!とも思った。