彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「あそこなら、デザートもあるからな!凛は、プリンが好きだったな~?」

「え!?どうしてそれをご存じで!?」

「前に飯食った時、幸せそうに食ってただろう?」

「あ、そうでしたね・・・」




バイクのお祓いをして、円城寺君にお弁当を届けた後。

一緒にカフェでごはんした時、プリンアラモードが出てきた。

甘いのが好きなので、パクパク食べていたのを瑞希お兄ちゃんが覚えていてくれてたみたい。



(それだけ私だけ見てくれてたってこと?嬉しーい!)



心の中で浮かれていれば、さらに浮かれることを瑞希お兄ちゃんは言ってくれた。



「今から行く店も、ケーキ系のプリンがあるから、凛も気に入るぞ~?」

「え!?そーなんですか!?楽しみ~」

「よしよし、楽しみにしてろ。」



ウキウキしながら言えば、私の頭をヨシヨシしてくれる瑞希お兄ちゃん。

それに他の先輩達も反応する。



「あらん♪凛ちゃん、甘いの好きなの~?モニカちゃんも好きなのよぉ~?今度、おすすめスイーツ店に行こうか?ケーキバイキングに連れてってあげるわよー♪」

「バイキング・・・い、いいんですか?」

「もちろんよ!ホント、凛ちゃんとは気が合うわー!可愛いし、素直だし、あたし好みね~!」

「最後は余計だろう、モニカ?凛道お前・・・男のくせに、甘いものが好きなのか?乙男みたいなやつだな。」

「いいじゃねーの、伊織?最近、スイーツ男子も増えてんだぜ?手作りする奴もいるし、凛たんが甘いのが好きでもおかしくないと思うぞー?」

「わはははは!腹に入れば一緒だろう!?米からとろうが、菓子からとろうが、当分は糖分だぜ!ぶははははは!」

「そ、そうですか・・・」



最後の1人はともかく、他の人達の言葉が引っ掛かった。



「瑞希お兄ちゃん・・・」

「ん?どうした?凛は、金出さなくていいから気にするなよ~プリンも、お代わりしたらいいからなぁ~?」

「あ、ありがとうございます!それはありがたいのですが・・・」

「どうした??便所か?行って来いよ。」

「いえ、お手洗いではなくてですね~」



気を利かせてくれるお方に、戸惑いつつも聞いた。