「可児君は、可児君が信じてる人を信じただけだよ。人間なんて・・・たくさんいるから、考え方もバラバラじゃないか?慕ってる人の言うことを聞けるのは、聞きたいのは、すごく自然だよ?」
「だけど、俺は!」
「わかってる。可児君の気持ち、十分伝わったよ。だから、こんな真似はしないでくれ。」
そう伝えて、立ち上がりながら可児の腕を引っ張った。
「自分の信じる者を否定するって、大変なことだよ。それでも、可児君はそのことを口にしてくれた。これって、すごく意味があると思う。」
「凛道、蓮・・・・・・君・・・・!」
「カンナさん達とは別に、気になってたんだ、君のこと。」
「え!?あんたが、俺を!?」
「また停学になってないかな、とかね?」
悪戯っぽく笑いながら言う。
(なーんて・・・本当は、それほど考えてなかったけどね・・・)
ただ、不釣りあいだとは思った。
卑怯を卑怯と思わない連中の中で、義理を主張した彼のこと。
似合ってないと思ったから、印象に残っていた。
「後味も悪かったから・・・こうやって話せてよかったよ。ありがとう。」
そう告げて、グイッと腕を引けば、びくともしなかった体が動いた。
「あ・・・・『あなた』と言うお人は・・・・!」
「え?」
(あなた??)
「グズ・・・・!敵である俺に、情けをかけるばかりか、心配まで・・・・!」
「えっ!?あ、ごめん!なんか、悪いこと言っ・・・?」
「男・可児良信!!恐れ入ったぜぇ~~~~~!!」
おおおおお!と、お腹の底から出てそうな声を出す可児君。
「あんたの漢、確かに受け止めたぜ!!」
「は、はい??」
「うっうっ!龍星軍の4代目総長、凛道蓮がどれほど硬派で一本気な奴か、知らない奴が多すぎる!!」
「そ、そう?僕は別に知られなくてもいいけ・・・」
「よくねぇーよ!!」
作り笑いしながら言えば、クワッと目を見開きながら五分刈りは言う。


