彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




それが気になり、どんな顔かと思って確かめようとした。

そしたら、私の動きに気づいた百鬼が意地悪く体を動かす。





「そういうわけだ。」

「あ。」





自分の体を壁にして、私に見せないようにする。




(せ、性格悪っ!!)




ムカついてニラめば、なぜか嬉しそうな顔で私を見て笑う。






「そんな楽しそうな面するなよ~?いい加減、オメーも腹くくって庄倉と軽くて合わせを~」



「冗談じゃねぇ!!」






そこまで言った百鬼のご機嫌な声は、罵声に近い声で遮られた。




「さっきから好き勝手言ってんじゃねぇぞ!?」

「円城寺。」

「俺は出来る!こいつの助けなんかいらねぇ!帰れよテメー!」

「ちょ、ちょっと!?」




そう言いながら私に向かってくる円城寺君。





「消えろコラっ!!」

「な、なにするの!?」




〔★怒った円城寺からの攻撃★〕




「元はと言えば、オメーのせいだ!!これ以上、ややこしくなる前に帰れ!」

「え!?」

(私のせいって・・・)





その口ぶりと言い方で、まさか・・・と思う。



(怒りの矛先を私に変えた!?)



〔★ターゲットが変更された★〕




それを裏付けるように、円城寺君は私を激しく罵る。




「散々、人のタイマンをひっかきまわしやがって!オメーがそんなんだから、百鬼さんが馬鹿言いだしたんだろう!?殺すぞコラ!?」

「その言い方、ひどくない!?」


(せっかく運んできてあげたのに~!!)



〔★凛に八つ当たりが炸裂する★〕
〔★文句を言うが、相手からの進撃は止まらない★〕



「グダグダ言うな!早く消えろ!今すぐ失せろ!」



犬でも追い払うように、手を動かしながら言う円城寺君。

雨宮達に向けたような目で見ながら、こっちへとさらに接近する。




「ムカつくんだよっ!」




そこまで言うと、追い払う手が攻撃へとシフトチェンジする。

叩くつもりらしいけど、叩かれたらたまらない。




「や、やめてよ!暴力反対!落ち着いて!」



〔★凛は説得しながら、円城寺の攻撃をよけた★〕




手が伸びてくるたびに、サッ!サッ!と軽やかによけた。

軽々よけた。

それがよくなかったらしい。




「テメー!!?ちょこまかと・・・!?ケンカ売ってるのか!?」

「だから、誰にも一度も、ケンカ売ってなーい!!」




〔★凛の態度は、円城寺の感情を逆なでした★〕
〔★凛は気づくことなく、攻撃を回避し続けた★〕