彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「マジでムカつくし、気に喰わねぇーぞ、凛道蓮!!」

「え、円城寺君!?顔が近いよ!?」

「うるせぇ!庄倉ぶっ飛ばして、毒蝮つぶして、尾村一派とSHIELDをめちゃくちゃにして・・・・全部俺の獲物だったのを横取りしやがって・・・!」

「意識してそうしたわけじゃないですけど!?」

「おまけに瑞希さんから、えれー寵愛(ちょうあい)受けやがってよぉ・・・!」

「え?そ、そうかなぁ~?えへへへへ!」

「喜んでんじゃねぇーよボケ!」




間近まで来た顔がさらに迫る。

互いの吐息がかかる距離になる。



「円城寺君・・・・?」



私を見る表情が、いっそう凶悪になる。




「ヤンキーはじめました的な小僧が、町中の悪がほしがる王様の座に、のん気な気分で座ってんじゃねぇぞ・・・!?」

(のんき・・・・・)


「のん気にしか、見えないんだ?」

「・・・・あんだと?」




怒りながら言う相手に、少しだけ・・・とげのある言葉で返した。




「僕はね、円城寺君・・・・『遊びたい』という気持ちで4代目を引き受けたけど、『遊び』で龍星軍の看板を背負ったわけじゃないんだよ?」




目を細め、にらんでくる男子に言った。




「瑞希お兄ちゃん達が同意つもりで、族を始めたか、君も知ってるよね?僕は、捻じ曲げられたチームのイメージをただし、『原点』に返りたいだけなんだ。」

「原点・・・?」

「馬鹿やって楽しくつるむ・・・それが、瑞希さん達が族の看板掲げて遊び始めた理由だよ。」



思い出す。

はじめて会った時の瑞希お兄ちゃんのこと。




「悪いことだけど・・・本当に楽しそうにしてるんだ。」




特攻服のことや暴走活動のことを語ってくれた彼のこと。




「世間じゃあ、『昔は暴走族でした。』なんて話すと引かれちゃうじゃん?暴走行為も悪いことで褒められたものじゃない。でも、仲間内なら・・・『あの頃は馬鹿やってたな~』って語れるでしょう?僕は、そういう瑞希お兄ちゃんが好きで4代目になったんだ。」

「凛道・・・・」

「ずいぶん、悪いイメージがついちゃったけど、ここらあたりでチェンジしたいじゃん?龍星軍は、ごく普通のチームでした、青春してるだけの普通の族でしたって?」


「お前、族に普通も何も―――――――」



「なによりもね。」




円城寺君の言葉をさえぎって告げる。