彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「こっちだ。」



そう言ってくる円城寺君に、トコトコとついて行く。



(瑞希お兄ちゃんが言うから付き合うけど・・・何の話だろう?)




思えば、円城寺大河君とは、出会ってからロクな思い出がない。

煙草の火をくれから始まり、血まみれの彼をタイマン会場に自転車で運んだ。

彼のお母さんに頼まれ、お弁当を学校まで届けたら、ケンカに巻き込まれた。



(・・・・こうして考えると、円城寺君と一緒だとロクなことないなー)




〔★それは大河も同じである★〕




ほんの少し歩いたところで、円城寺君は足を止める。

遠くまで連れていかれるのかと思ったら、意外と近かった。

私達と瑞希お兄ちゃんの距離は、思ったほど遠くない。

瑞希お兄ちゃん達の目が届く範囲。

大声を出さない限り、瑞希お兄ちゃん達に会話は聞こえない場所。

普通に会話していれば、お兄ちゃん達の方まで声は届かない。

そんな位置で、少し離れた場所にいる瑞希お兄ちゃんを気にしながら聞いた。




「あの・・・話って何?」


「オメーには、ずいぶんムカつかせてもらったからよ。」




円城寺君からの第一声を聞いて思う。




(この人・・・・・私にケンカ売るために、2人きりになったわけ?)



ムカつくって言うけどさ~




「それは、円城寺君が勝手に怒ってるだけじゃないの?僕は、怒らせるようなことしてないよ?」

「ケッ!タチの悪い無自覚野郎だな?オメーのおかげで、俺は龍星軍4代目トーナメントを棄権する羽目になったんだぜ?」

「いや、それは僕ではなく、百鬼さんに言うべき苦情だよ!?」

「うるせぇーよ!それどころか、カンナまでたぶらかしやがって!あいつが、オメーの肩ばっかり持つから、こっちは調子狂うぜ。よくもまぁ、手なずけたもんだ・・・」


(手なずけたって・・・・)




「それは違うよ、円城寺君。」

「あん?」




失礼なことを言う男子に言った。