彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「お前はいつもそれかよ、皇助!?」

「少しは相手と状況を考えんか、馬鹿者が。」




その言葉通り、うんざりした顔で百鬼さんを叱(しかる)る瑞希お兄ちゃんと獅子島さん。



「そういうことだから凛道、お前は自分の身をしっかり守れ。」



瑞希お兄ちゃんのそばで、めがねを直しながら元副総長は言う。



「よく聞け、凛道。フジバラは、俺達が現役時代からの天敵だ。この俺の手を煩わせるほどの曲者でもある。」

「え!?獅子島さんがそう言うなんて・・・もっとひどいんですね!?」


(こんな怖い人が怖いって言うなら、相当だよね~)




策略家そうな人から言葉を聞き返せば―――――



「『もっと』、だと?」

「あ。」



本人は、かなりご不満な顔で言う。




「どういう意味だ、貴様・・・・!?その言い方だと、フジバラよりも俺の方が『ひどい』と、例えた上での暴言か・・・!?」

「あう!?」




そう質問してくる顔は、静かに怒っている。




〔★凛の失言★〕
〔★伊織をパワーアップさせた★〕




「ずいぶん、舐めた口をきいてくれるなぁ~凛道?」

「よせよ、伊織!凛にキレんな!」



なだめてくれる瑞希お兄ちゃんを無視し、鋭い目で私をにらんでいる怖い眼鏡。




(ヤバい!思わず本音が~!)

てか、ホント、この人怖いよ!


(怖いから、怒らせると嫌だから、ごまかさなきゃ!)




その思いで、作り笑いをしながら言った。




「や、やだなぁ~!勘違いしないでください!僕は、獅子島さんみたいな完璧な方が警戒するほどだから~本当に危険なんだと思っただけです!怒らないでください!けっして、悪口じゃないですから!」

「ちっ!・・・・ほめ言葉ということにしておいてやる。つくづく運の良いやつだ。」




舌打ちしてから怖い人は言う。




「バラしの虎が、本気でお前を捕まえる気だったのなら、確実に公務執行妨害でパクられていたぞ。」

「う・・・すみません。」

「謝罪はいらん!今日の失敗を、今後につなげろ。もし、お前が捕まったら一番困るのは誰だ?」

「え?」



(一番困る・・・・)




獅子島さんからの質問。

答えがわかりきっていたので、考えることなく即答した。