「おじさん、そんな言い方しないでください!瑞希お兄ちゃんばっかりが悪いような言い方しないでください!」
「いいや、こいつが悪いんだ。」
「悪い人じゃない!瑞希お兄ちゃんはいい人です!よく知りもしないのに・・・・勝手なこと言わないでください!」
「じゃあ、お前は知ってるって言うのか!?」
「もちろんです!」
私は知ってる。
迷子で泣いてた子供を、補導の危険を気にせず助けてくれたこと。
帰りたくないと言う私に、辛抱強く付き合ってあやしてくれたこと。
初めて会ったばかりの子供を、損得抜きで優しくしてくれた人。
「おじさんが知らないだけど、瑞希お兄ちゃんにはいいところがいっぱいあるんです!!」
「そうだとしても、こいつはヤンキーだ。」
真面目な私の訴えに、おじさんは無表情で答える。
「雷族、暴走族、珍走族(ちんそうぞく)と呼び名を変え、不良共は今も悪さをしてる。昔からの負の連鎖が続いてる。くだらねぇー幻想を見せたばっかりに、何人死んだかわかってるか?」
「だ、だけど!喧嘩しちゃった人達が悪いでしょう!?」
「その通りだよ。オメー言ったよな、凛道蓮?『伊吹陽翔さんが命を落とした原因が、彼だけにあるとは思えません。」』って?」
「そうですよ!だから、瑞希お兄ちゃんは―――――――」
「それで正解なんだ。」
「あう!?」
胸ぐらを掴まれたと思えば、私の顔を自分の顔に寄せながら刑事さんは言う。
「陽翔が死んだのは陽翔だけの責任じゃない・・・!陽翔を含めた周りの大人、真田瑞希達も悪いんだよ・・・!」
「なっ・・・!?」
「陽翔は、『真田瑞希』って言う『太陽』に近づきすぎた。それで焼かれて死んじまったんだ・・・!死ぬとわかってれば、あんなにのめり込みはしなかったさ・・・!くたばってから、ようやく後悔してるだろうぜ!!」
(後悔・・・・)
相手の言葉が、重くのしかかる。


